概要
明治時代以降にヨーロッパなどから新しく日本に入ってきた洋菓子に対する言葉で、餅菓子、羊羹、饅頭、最中、落雁、煎餅などが含まれる。また遣唐使がもたらした唐菓子、近世にスペイン・ポルトガル・オランダからもたらされ日本で独自の発展を遂げた南蛮菓子も和菓子の一種として扱われる。
洋菓子と比べて油脂や香辛料、乳製品を使うことが少なく、米・麦などの穀類、小豆・大豆などの豆類、葛粉などのデンプン、および砂糖を主原料としたものが多いのが特徴である。特に豆類を加工して作る餡が重要な要素となるものが多い。
一般に緑茶に合わせることを想定して作られており、日常的な茶請け菓子として親しまれているだけでなく、茶の湯との関係も深い。その他各種の年中行事や慶弔事における引き出物などにも用いられる。
四季との結びつきが強いことも特徴の一つで、特に上生菓子(じょうなまがし)と呼ばれる上等な生菓子では、各種の製法を駆使し、味だけでなく視覚的な美しさが豊かな季節感をもって表現されている。