無垢フローリング
合板を使用せず、原木を切断加工したのみのいわゆる「無垢材」を用いたフローリングで、日本農林規格の分類上は単層フローリングである。自然志向・高級志向のクライアントに人気がある。
樹種
- 広葉樹ではナラ、カバ、オーク、チーク、カリン、ウォールナット、クリなど。針葉樹に比べて傷はつきにくいが、幅広や一枚もの(OPC)は希少で高価である。濃い色になるほど成長に時間がかかる樹種であるため高価である。
- 針葉樹ではヒノキ、スギ、パイン、ラーチ、信州カラマツなど。節がある。樹種にもよるが、基本的には柔らかく肌触りがよい反面、傷がつきやすい。広葉樹に比べると安価な傾向である。
- 竹の集成材をフローリングにしたものや、広葉樹だが柔らかい桐のフローリングもある。
経年変化
広葉樹のフローリングの場合、表面に樹脂系塗料(ウレタン等)やオイルステイン(自然塗料)が塗布されている製品が多い。無塗装のものも流通している。
概要
長さ | 広葉樹のフローリングは、1枚の長さが1820mmのものが多い。 |
針葉樹のフローリングは、1枚の長さが4000mm程度のものが多い。 | |
幅 | 幅は様々であるが、幅が広くなるほど材料が揃えにくくなるため、高額になる傾向にある。 |
厚さ | 厚さは15mmが一般的であるが、針葉樹では30mmのものも流通している。 |
ジョイント
継ぎ手のない完全な無垢材一枚ものをOPC、縦方向に3~5枚程度の板を継いだものをUNI、縦横に継ぎ手のある集成材のように見えるタイプをFJLと呼ぶ[2]。いずれも単層フローリングであり、無垢フローリングである。杉・檜・パインなどの針葉樹はまっすぐな植林材を利用するため、流通しているのはOPCがほとんどだが、ナラ・チークなどの広葉樹では、もっとも流通しているものはUNIタイプで、良材が必要となる一枚もの(OPC)は高価で、流通量も少ない。
表面処理
- 広葉樹のフローリングの場合、表面に樹脂系塗料(ウレタン等)やオイルステイン(自然塗料)が塗布されている製品が多い。無塗装のものも流通している。
- 針葉樹のフローリングは、基本的に無塗装で流通しており、現場でオイルステインや天然ワックス等を塗布することが多い。
- 塗装とは別に、表面に焼きを入れたり、ナグリや浮造風の凸凹処理を施して味わいを出すこともある。
施工
膨張による突き上げを防止するため、施工時に0.5m程度のパッキンを噛ませながら、隙間を開けて施工する場合がある。これを「目透かし(スペーサー)」と称する。